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PCBCARTの部品実装サービス(Full turnkey PCB assembly)への製造依頼

マイコンが載ってないブラシレスジンバル用の3軸基板を設計したので、
モノは試しということでPCBCART基板製造実装を依頼することにしました。
pcbcart0.png tabldctest.png

基板の設計が完了してから、P板.comやelecrowを含めて
いくつかの基板製造サービスに目を通したのですが、なぜPCBCARTにしたのかというと





P板.comは基板製造と実装が高すぎる
無料部品もいくつかあるけど、それを帳消しにしてくる値段の高さ。
個人としては実験用基板をたかだか10枚くらい出すのに10万オーバーは払えない。
舛添みたいに税金を私的にバンバン突っ込めるんであればP板.com一択なんだけどね。

FusionPCBとElecrowは基板配線のクリアランスが厳しい。
私が作りたい基板はどれも手ハンダが厳しいパーツ(HTSOP56とかLGA-24pinとか)なので
配線クリアランスが0.15mmを余裕で切る。
FusionPCBやElecrowは製造基準が0.1524mm(6mil)なので、0.15mmだと厳しい。
デザインルール無視で依頼しても一応作ってくれるっぽいけど
実装込みで依頼するのはリスクがでかい。

その他は実装サービスがなかったり、パーツ提供が前提だったり。
消去法でPCBCARTになりました。
PCBCARTはパーツ手配込みで製造依頼を受け付けていて
おまけに配線クリアランスが0.2mm, 0.15mm, 0.1mmから選べる!
(その分高くなるけどね)
Assemblyサービスは2015年11月から提供されたばっかりの新サービスみたいで、
日本人のHowToが全くない状態。

Googleで引っかからない場合は、Twitter検索だ!!
かろうじてこの子のツイートだけがひっかかったけど・・・全く内容がかかれていない・・・。


おまけに、私が依頼しようとしたタイミングで公式サイトがリニューアル

基板1枚すらまともに発注したことの無い私が、

独学で、

初めての基板設計、

初めての基板製造で、

海外サイトで、英語で、

しかも実装込みで、

日本人の先駆者のドキュメントが無い状態で、

リニューアルしたばっかりのサイトの
新サービスに


実装を依頼することにしました。

もう逆に吹っ切れたわ。




PayPalへの登録


FusionPCBもElecrowもPCBCARTも、海外の基板製造サイトでは
Paypalでの支払いが主のようです。一度の支払いが10万円未満であれば
本人確認のいらないパーソナルアカウントで十分。

支払いの際に、相手方に登録したアカウントの名称や住所などが表示されるんですが、
おもいっきり日本語表示で漢字しか受け付けないという謎仕様。

自分の名前はローマ字表記で登録できても、住所や都道府県が漢字で表示されてしまいます。
これは見た相手もびっくりでしょうね。

まぁシステムでそうなっているんだから、素直に日本語形式で住所を登録します。

クレジットカードはセキュリティコード付きで海外保証がついたやつを登録しました。

え? 何? 登録するクレジットカードがない? 知らんがな。




PCBCARTへの登録


PayPalの登録が完了したら、PCBCARTに登録します。


PayPalの登録メールアドレスとPCBCARTの登録メールアドレスは

できるだけ違うもののほうが良いと思う。

なんでそうしたほうがいいかは自分で調べてください。


live.jpとかhotmail.co.jpとかのMicorsoft系は迷惑メール扱いで勝手に添付ファイルが消されるので

見積もりなどが確認できないこともあるのでやめておいたほうが無難。


Paypalに登録した住所と、

PCBCARTに登録するBilling Addressの住所は同一にすること。

(PCBCART側にはちゃんと英文表記の住所を記入すること)


郵送会社は注文時に選べるから、テキトーに設定しておけばOK。


Billing Addressの項目で、何を書くか説明すると、


Title: テキトーに選ぶ

First Name: 名前 (Hisashige)

Last Name: 苗字 (Tanaka)

Company: 会社と所属 (Tokyo Shibaura Denki. co.Ltd)

Phone: 国番号ありのゼロ抜き電話番号。日本の国番号は+81。番号先頭ゼロ抜き(+81120123456)

Fax: 空欄

Address: Paypalに登録した住所で英文表記

City: 市。都道府県じゃない (Chuo-ku)

Country: Japan

Zip Code: 郵便番号(普通に日本の7桁ハイフンありの番号) (104-0061)

VAT Number: 空欄

Real Value: No

RFC Number: 空欄


こんな感じ。





発注基板サイズ確定とBOMの出力


実装サービスの見積もりを取るためには、基板サイズを確定させて

BOM(bill of materials)を出力して部品を確定させる必要がある。


KiCAD 4.0.2-stableで説明すると、


pcbcart1.png

配線クリアランスの再確認(1)


pcbcart1-1.png

配線クリアランスの再確認(2)

もちろん、この設定が終わったあとにDRCの再確認をして

新しい設定で問題がないかを確認。

 

pcbcart2.png

レジストクリアランスの設定(緑色なら0.1,他の色なら0.2が無難らしい)


pcbcart3.png

ドリルの原点設定

上記項目をクリックしたあと、基板の原点(基板の四隅のいずれか)をクリックして原点設定。

なんか十字に丸のついたマークがつくと思います。


基本的にドリルデータX軸にマイナスが出ないように、左上隅か、左下隅がいいそうです。

0.0635mmくらいずれてても目視じゃわからないのでめちゃくちゃズームして

原点と基板の隅が合致していることを確認。もしずれてたら、もう一回同じ方法でやり直せばOK。



pcbcart9.png

基板の最大外形をメモ

ガーバーデータとして提出する必要はないみたいなので、ユーザー線層に寸法線を書いておいて

ガーバーデータを出す時にユーザー層のチェックを外せばいいと思う。


これも参考のために画像をキャプって、添付してあげるといいかもしれない。

自分がサイズを忘れたときにも確認しやすいし。



pcbcart4.png

ガーバーデータのプロット

部品実装ありなので、ハンダクリームのガーバー(*.Paste)も忘れずプロット。

裏面実装や裏面シルクがない場合はチェックをはずしておくこと。

「製造ファイル出力」が終わったら、「ドリルファイルの生成」

レポートファイルは製造に必要ないので生成不要。


pcbcart5.png

ドリルガーバーデータのプロット

ドリルファイル、マップファイル、レポートファイルを生成。


pcbcart6.png

コンポーネント座標ファイルの出力

レイヤごとに分けて出力。レポートは不要。


尚、出力されたPOSファイルのデータの中に、自分の意図したものが入っていない場合

自分が意図しないものが入っていた場合は、フットプリントの編集で回避できます。


pcbcart6-1.png

属性リージョンの中にある、「標準」となっているとPOSファイルには出力されず

「ノーマル+挿入部品」となっているものは自動挿入の対象になり

POSファイルに出力されます。マウンターで実装できない部品が対象に入らないように注意。


pcbcart7.png 

BOMファイル(部品表)の出力

BOMファイルは後々提出することになるので、プロジェクト名.csvではなくて

プロジェクト名.xlsxとかに名前を変更してから出力したほうがいい。

デフォルトのままだとうっかり2重に出力してしまって、せっかく部品型番とか書いたのに

全部消えちゃうから。


BOMファイルを出力したら、PCBCARTの部品表のページにあるとおり

メーカーや必要数、型番などを正確に記載していきます。

基本的にdigikeyとmouserで調達できないものは無いように。

URLもBOMに記載しておくと良いかと思う。(ちゃんと英語版のURLね)

中国からはRS componentsはあまり利用されないみたい。


おそらくBOMには自動実装しない部品(DIP品とか)や、ロゴマーク等も記載されているので

自動実装できないorしないものは行ごと抹消しましょう。


最終的にBOMはこんなカンジになると思う。

pcbcart8.png


他にも、基板の形状や位置が分かりやすいように、3Dビューワーでオモテとウラの基板画像を

キャプって、添付しておくといいかもしれない。





データの整理


PCBCARTでは見積もりの際にBOMファイル(部品表)と、基板ガーバーデータ一式が必要。
基板ガーバーデータはZipで纏めないといけない。

ZIPファイルの中に含めるデータは、

  1. プロットした基板ガーバーデータ(必要なものだけ)
  2. ドリルリスト
  3. ドリルガーバーデータ
  4. ドリルマップ
  5. 製造依頼予定のボードの情報
  6. 何が何を表すファイルなのかを示したもの(P板.comでいう製造指示書)

BOMファイルはZIPに含めなくていい。

ZIPにまとめる前に、再度ガーバービューワーとかでデータ内容に不整合が無いかとか
BOMファイルに記述ミスがないかとか、全角文字が含まれていないかとかを確認。

pcbcart10.png

ボード情報と製造指示書のファイル名の指定は特にないみたいだけれど
相手にわかりやすいよう自分で考えよう。
(上の画像のそのまんまで送るとかそういう丸パクリはやめてね)

あと、パソコンに詳しくないアピールのためにファイルの内容に日本語の文章書くとか
改行コードがLFだとか、ShiftJISやEUC-JPで送るとかやめてあげてね!
ファイル名そのものに全角が含まれてるとかいうオチも無しな!!

全部の準備ができたらZIPにまとめておく。




見積もり



(これ以降の手順は、古いシステムのものです。2017年の改装後のものではないので注意!)
詳細はコチラの記事


送るファイルの準備ができたら、PCBCARTのサイトにアクセスしてログインしてから、
Assemblyの見積もりを取る。

pcbcart11.png


Productsの中のAssemblyを選択。
(この時点でログインしておくこと)


pcbcart12.png

ページ下部のQuote Nowをクリック


pcbcart13.png

Quoteのページで必要事項を記入してCalculate Priceをクリック。
このとき、値を変えて何度でも参考金額を試すことができるので
納得できる数値を自分で探すことが可能。

基本的にスルーホール品(DCジャックとかDIPピンとか)は手実装っぽいので
その分値段が高くなるっぽい。

こんなこと書かなくてもわかると思うけどBOM linesは
BOMの行数はファイルの行数じゃなくて、部品の種類の数。


pcbcart14.png

金額に納得できたらBOMファイルとZIPファイルをアップロードして
メールアドレスを書いてSubmitをクリック。(ログインしてないとここで怒られる)

あとは担当者が割り当てられて、地獄の英文でのメールのやりとりの開始。





ここから先のやりとりを晒すと、私の個人情報とかそういうのがバレるんで割愛。

ああ。わかってる。


わかってるよ。




大多数の人が本当に知りたいのはこの先の展開で、
どのような英文が来て、どのような英文を返せばいいかわからないんだろ??

先にそんなサンプルがあると思って、ググって辿り着いたんだろ?


もしサンプルが載ってるんだったらコピペして使いまわそうと考えたんだろ??



さすがにそこは自分で考えるしかない。
それができないなら海外に発注すべきじゃない。

Google翻訳とExcite翻訳を駆使してがんばればなんとかなる。

メールの中に「この文章は機械翻訳を使いました」って入れてれば
相手も「出、出たぁ~wwwww自動翻訳サービス使ってメール送信奴~wwwwww」
ってわかってくれるとおもうから。

日本人の変な言い回しは相手に通じないので、ストレートに書けば大丈夫。

:「すいません・・・それはできません」
(相手に洞察を求める。理由は明確にしない。いちいち謝罪する。)

:「○○という理由があるので、それはできません」
(相手に洞察を求めない。理由、目的、意思をキッパリ)

:「支払い手順がわからない。教えて。」
(どこがわからないかがわからない。相手からの候補の提案を待っている。)

:「支払い手順がわからないが、下記に書いている手順は正しいか?」
(自分から候補を提案する。どこが間違っているかを相手に指摘してもらう。)

メールの書き出しはだいたいの場合、
「Dear ○○(担当者の名前),」になる。
相手は日系企業じゃないので「Dear ○○-san,」とか書くと頭おかしい子認定を受ける。

相手に何かを「○○を確認してくれ」と言われて確認した場合、
「Well confirmed ○○」で「ちゃんと同意した」「受け取って確認した」ことを明示すること。
「○○ no problem」で「内容に問題がない」ことを明示すること。

相手に質問して、答えてくれたら、
「Thank you for your reply and ○○」等で感謝の意を明示してから本文に入る。

これらがよくわからない場合は、英文のビジネスメールのHowToサイトで確認してください。

※上記例文を使用して発生した問題には一切の責任を負いかねます。




一応Assemblyサービスの流れをざっと書くと・・・




今回は利用が初めてで、流れと支払う金額等がわからなかったけど
相手方とメールをするうちに、こういう流れだということがわかった。


  1. Assembly Quoteで見積もりメールを送る(BOM listとガーバーを提出)
  2. 担当者が割り当てられて、紹介メールが送られてくる(詳細は後ほど!という内容)
  3. 担当者より詳細な見積もり(Assemblyの費用と部品費用)が送られてくる
    と同時に、「値段と製造リードタイムに納得できるのであれば基板製造の発注をしてくれ」というPDFがついてくる。
  4. PCBCARTにログインして、StandardPCBやPrototypePCBなどで基板製造を発注
    (このとき、
    発注ノートに「Assemblyサービスに依頼していて、
    担当者(名前)とコンタクトを取っている」と書いて発注しなければならない)
    発注ページの下部に「note:」という欄があるので、「Assembly, contact with ○○(担当者)」と記載してから発注する。(らしい)
  5. Paypalで「基板製造費用」を払う
    ※このとき、Paypalの画面で日本語の住所が表示されるので相手には伝わらない。なので、追記項目に英文表記の住所を全部記載しておく。
  6. オーダー番号とオーダーIDが確定するので、
    基板製造に発注してお金を払った旨と、オーダー番号とオーダーIDを担当者宛てにメールを送る
  7. 担当者からBOMの最新リストが送られてくると同時に、
    Paypalから「Assembly-costを払え」とメールが届く
  8. 担当者からのBOMに誤りがなければ、
    Paypalからのメールに従いAssemblyの費用を払う
    ※このとき、Paypalの画面で日本語の住所が表示されるので相手には伝わらない。なので、追記項目に英文表記の住所を全部記載しておく。
  9. Assemblyの費用を支払ったあと、
    担当者に「支払ったから確認してくれ」とメールを送る
  10. 担当者より「支払いを確認した」と返信があり、この時点から製造が開始される

つまり、こちらが支払う合計金額は、
「基板製造費用」 + 「Assemblyの費用」 + 「部品調達費用+部品費用」 となり、
「基板製造費用」「Assemblyの費用 + 部品調達費用+部品費用」別々に支払う。

もちろん、「基板製造費用」はAssembly Quoteの時と同じく、予めどれくらい費用が掛かるのかを算出することが可能なので、StandardPCBやPrototypePCBでだいたいの金額を算出してからAssemblyの見積もりを取れば、予算オーバー等の事態は避けられる。

要するに、StandardPCBやPrototypePCBに自分が製造したい基板の情報を入力して表示された金額と、Assembly Quoteで表示された金額digikeyやmouserで購入する時の部品代輸送費を加算すれば、その基板のコストが簡単に算出できる。話のわかるやつだ。







(2016/06/09):

今のところ、製造開始までこぎつけたものの
このあとどのように製造されて、どのように連絡がくるのかまだわからない。

何かアクションがあり次第追記予定。

(2016/06/21):

基板製造だけで実装を含まないのであれば、データ確認後問題がなければ
状態が「Confirmed」になるらしい。
PCBCARTにログインして、自分のオーダー状態を確認しても
「Processed」から「Confirmed」になっていない。
この時点で入金から軽く10営業日は経過しているので、確認のメールを送る。

pcbcart15.png

すると、すぐに返信があった。
「あなたのオーダーは処理中です。だいたい7月の第一週くらいに到着すると思うから。
ちゃんと作ってるから。黙って待ってろ。OK?」

とのこと。(翻訳スキルがないため一部翻訳に誤りがある可能性があります)

(2016/06/23):

相変わらずStatusは「Processed」から変化なし。
これ以上問い合わせると、全面戦争に発展する可能性があるのでぐっとこらえる。
(一部表現を盛っています)

(2016/06/27):

いきなりメールが来た!担当者からではなく、PCBCART本家から。
「あなたのオーダーが出荷されましたよ!おめでと!」みたいなメール。
もちろんここに追跡番号も書かれてる。

WEB上にログインして確認してみると、Statusが「Delivery」になってる!!
「Confirmed」と「Complete」をすっ飛ばして「
Delivery」になるのか・・・。
到着は当初の予定通り、7月6日になるみたい。


(2016/07/01):

UPSのトラッキング番号を見てみると、どうやらすでに日本に到着していて
配達に運び出ししているとのこと。何時くらいにくるのかなー?

とか思ってたらキタ。UPSと提携してるクロネコヤマトでの配達。

pcbc01.png
pcbc02.png

こんな感じの無防備な梱包で中国(香港→上海)→韓国(釜山)→日本(成田)という
経路でたどり着いたみたい。

pcbc03.png

中にはこんな箱が入ってて、得体の知れないテープでぐるぐる巻きにされてる。

pcbc04.png

箱を開けると、丁寧にスチレンでクッションされてるっぽい。
話のわかるやつだ。

pcbc05.png

基板と基板の間にスチレンを挟んでるんだけど、結構な力で圧縮されているので
一番背の高いコンデンサや、ACS711の跡がクッキリww
TO-220のMOSFETとかはこの梱包だと死ぬな・・・。

pcbc06.png

10枚頼んだ。
並べてみると圧巻。
想像していたサイズよりはるかに小さくて(設計どおりなんだけど・・・)
2.54mmピッチの穴とか手にとって見たときは、「え!?設計ミスってた!?」とかオモタ。
実際にピンヘッダ当ててみたらピッタリで安心

pcbc07.png

左がGR-SAKURA(Arduinoと同サイズ)とmbed 1114。右がmbed STNucleo。
2層基板で結構詰め込んだけど、それでもArduinoより一回り大きい。
短辺63.5mm x 長辺76.2mm。

パッと見では完璧な出来栄えに見える。

pcbc08.png

裏面。DRV8313の放熱ビア(0.6mm,穴0.3mm)が美しい。

pcbc09.png

レジストは白を選んだけど、Nucleoの白よりも白っぽい。
真っ白といっても遜色はない。
(逆にNucleoが青白い)

pcbc10.png

テキトーに配置したネジ穴も、ビアとして配置したせいか
ちゃんと綺麗にスルーホールとして機能している。ちなみに銅箔は70u(2oz)

pcbc11.png

シルクの色は赤を選んだけど、これは赤色じゃなくて紅色(べにいろ)に近い。
東芝のEVALボードのような赤いシルクを期待していたけど、やっぱり紅色だった。

シルクズレは普通に0.2mmくらいずれてるのもあれば、完璧にセンターがでてるのもある。
10枚中、完璧3枚、ちょいズレ5枚、激ズレ(上記画像左のようなの)2枚。
販売する分には全く問題がないと思う。

pcbc12.png

部分拡大。
意図的なハンダジャンプとか綺麗に再現されてる。
FETの取り付け部分も問題なし。

KiCADで設計する際に
C(コンデンサ)とR(抵抗)以外のフットプリントは9割自作して
おまけに調子こいて独自にアレンジも加えたので
本当に正しく半田付けできるのかどうかヒヤヒヤだったけれど、結局何も問題なかったっぽい。
データシートどおりに配置しとおけばそれで問題ないっぽい。

ただ、シルクのかすれがひどく、シルクの細い線や文字があまり再現できていない
銅箔が70u(2oz)もあるせいか、凹凸をまたぐ0.2mm以下の線や文字は
フラフラしていてところどころ消えている。
普通の35u(1oz)の基板なら0.15mmでもできるのかもしれない・・・。
0.1mmのシルク線は存在自体がなくなってたww

太いシルクや画像(ロゴマーク)は問題なく綺麗に印字できている。

pcbc13.png

左が市販のC基板。右がGR-SAKURA(おそらくP板.com製)
スルーホールの穴は0.8mm、サイズX2.0mm、サイズY1.5mmの楕円で設計したけど
銅箔70uのおかげで太いピンヘッダ(秋月のキットについてくる金黒のピンヘッダ)は通らない。
35uでもギリギリだと思う。せめて0.9mmくらいはいっとくべきだったか・・・・。
一般的な1円抵抗や秋月3mmLEDのリードは通るし、お得カラーピンヘッダも問題なく通った。
それより太いものは結構ギリギリ。ネジ穴端子とか100%無理。

pcbc14.png

まったくの余談だけど、箱に靴で踏んだあとが数か所あった。減点40。

PCBCARTでKiCADで設計した基板を製造できることはわかったし
あとは私の頭の中の理論や設計がただしいかどうかを実際に動作させて確かめるだけだ・・。




総評


日本の製造実装業者と比べると破格の値段で基板製造&実装を依頼することができる。
しかし、ほとんどの日本人にとって厄介な「英語でのやりとり」が大きな足枷となっている。
最近は翻訳サービスのレベルアップが目覚ましいので、是非ともこれを機に
「なんちゃって翻訳英語」をマスターし、海外とやり取りしてみてほしい。

PCBCART以外でも前述のような破格で基板製造&実装を依頼することはできるし
Elecrowなどでも実装サービスを行っているが、PCBCARTの利点はなんといっても
配線クリアランスを0.1mmまで選択できること。
最近は一般部品でもQFNやLGAの面実装部品が増え、手ハンダの域を遥かに超越しているので
この部分はほかの業者と比較して大きなアドバンテージであるように思う。

正直に言って品質についてはPCBCARTが正真正銘の人生初基板作成であるため
他の実装業者の品質がわからないので何とも言えない。しかし、
インターネット上で調べられる限り他と比較しても値段以上の品質であるように思える。
あとは前述の画像を見て、各自品質を判断していただければと思う。

中国の業者とはいっても、LEDのアノードカソードが逆に実装されていたり
1ピンの向きを無視されるような業者ではないため「データさえきちんと用意すれば」
その通りに確実に仕事をこなしてくれる。

メールの返答も調子が良ければ1営業日以内と非常にレスポンスが良かったので
わからない部分もドンドン聞いていけば答えてくれるだろう(ただしお金を払ったあとで)
正直に言うと、日本のP板.comよりもPCBCARTのほうがレスポンスが良い可能性がある・・・。

日本の業者に発注するのと比べて不安な点としては大きく2つ
1つは、「日本語が通じない」こと。
2つ目は、「今後どうなるかわからない」こと。

日本語が通じないことは前述のとおり。日本人特有の「察しろ」「推測しろ」も通じない。
コミュニケーションには英語文法必須。翻訳サービス丸まんまでメールを送ろうものなら
わけがわからず相手も自分も大混乱。これを機に是非翻訳サービスの使い方を勉強してほしい。
これは「精神論最強!私が世界の中心だ!」を心に刻み込んでいる老人には非常に高い壁となることであろう。

「今後どうなるかわからない」というのは、品質の面と情勢の面。
実はPCBCARTは発注した時期によって評価にバラツキがあるらしい。
発注する時期によって(おそらく繁忙期などで)品質が大きく左右されるそう。
おまけに世界情勢(日中関係、テロ警戒での国際空輸関係)にも影響を受け、
製造価格も右往左往することがあるそうだ。

これらに目を瞑れるのであれば、お金をコンビニの募金箱に入れるつもりで
挑戦するのも良いだろうと考える。そして、もし何か失敗した、ここをこうすれば良かった
などあれば積極的に情報を公開してほしい。(自分のブログとかでね)

今の個人レベルの基板製造は
KiCADやEagleなどのCADで問題なく設計できる知識と
フットプリントを自分で作ってでも作ってやろうという意地と
日本の製造業者に頼むには及ばないちょっとしたお金があれば
あとは英語力だけでなんとかなるレベルまで来ている。

もう海外勢や秋月やスイッチサイエンスなどでキットが販売されるまで待たなくても
自分で設計してしまえば現物を手にできる。金がものをいう世界なのは相変わらずだけど
maker勢にはだんだん風向きが良くなってきているので、ぜひ試してみてもらいたい。







質問がある場合はどの記事でもいいのでコメントをください。調子が良ければ返答します。
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tag : PCBCART 基板製造 実装サービス Elecrow FusionPCB FTK,Assembly KiCAD

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Secre

すごく参考になりました。
基盤が出来上がるのが楽しみですし使ってみたいです。

Re: タイトルなし

> すごく参考になりました。
> 基盤が出来上がるのが楽しみですし使ってみたいです。

お役に立てたようで何よりです。
私自身初めてのことなので間違っている記述があるかもわかりません。
基板自体はこちらで実験を重ねて問題がなければどこかに委託して販売したいと考えています。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: PCBCART

このような記事でも、誰かの役に立てるのであれば光栄です。

また、有用な情報、ありがとうございます!
未来が少し楽しみになりました。

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